お腹よわ人間の日記

思ったことを書く

最近読んだ本とこれから読むつもりの本

最近読んだ本は

町田そのこ「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」

辻村深月「傲慢と善良」

角田光代「明日も一日きみを見てる」

の3冊。

 

夜空に泳ぐチョコレートグラミーは以前の日記でも触れたのでここでは特に書かないけど、町田そのこさんの書く文章が好みすぎるので町田そのこさんの作品、全部読む、と「池の水全部抜く」みたいな感じで思った。

 

「傲慢と善良」もとても良かった。辻村深月さんは、10年以上前、合コンで知り合って1回だけご飯に行った男の子が好きだ、と言っていた小説家さんで、その子の名前も、顔の中身すらももう覚えてないけどそのことだけはなぜかずっと覚えている。

その当時、辻村深月さんの作品を読んだことがなくて、その後何冊か読んだときに「ほんとだおもしろーい!」となり、その男の子のことを思い出したりした。

以前読んだ「鍵のない夢を見る」という作品もすごかったけど、傲慢と善良も、私の心の中にある淀みみたいな、形にならずドロドロとそこに留まっている何かを言語化することで形にして箱につめてくれた、みたいな心地良さがあり、すごく必死になって読んだ。かがみの孤城もぜひ読みたい。今日図書館に行ったら下巻のみおいてあったので上巻予約しておこうかな。

 

角田光代さんの「明日も一日きみを見てる」は、角田さんのおうちの猫のトトちゃんのことを綴ったエッセイで、うちにも14歳のおばあちゃん猫がいるので共感しまくりながら読んでいる。まだ全部読み切ってはいない。ちょっとずつ大事に読んでる。

 

 

これから読むつもりの本(図書館で借りてきた本)は、

川徳美「うつ消しごはん」

町田そのこ「星を掬う」

梨木香歩「ほんとうのリーダーのみつけかた」

の3冊。

 

「うつ消しごはん」は、重だるい身体と心にはタンパク質と鉄をいっぱい採れみたいなことを書いてあったので興味があって借りた。年齢のせいもあるのだろうけど、絶不調なわけじゃないのにずっと身体がどことなく重い、だるい、みたいなのがずっと続いているので試しに読んでみようみたいな感じ。

 

「星を掬う」は、町田そのこさんの書いた本全部読む、と決めたのでまずはこれを借りてきた。中身を見たわけじゃないけど小説のタイトルに惹かれて。

 

「ほんとうのリーダーのみつけかた」は、梨木香歩さんがこんな本を書いているのか!という驚きで、図書館で立ち読みしたら、今私がずっと思っていたことを言葉にしてくれていて図書館で不意にちょっと涙ぐんでしまったから借りた。

10代の頃に何冊か読んだことのある作家さんで、その後読まなくなったのは特別な意味があるわけじゃないのだけど。立ち読みした中で、「僕は、そして僕たちはどう生きるか」を書いたのも梨木香歩さんだと言うことを知り(時々タイトルを見かけたことはあったけどまさか梨木香歩さんだと思っていなかった)、こどもたちに向けて、という気持ちに感銘を受けたのもあり、これは読まなければ!と思った。

ここ数年、自分含め、大人も子どもも使う言葉が形骸化してしまっているという気持ちが心の奥底でぼんやりあって、特に外来で接している子どもが、自分のうまく伝えられないいらだちを表すためにより強い激しいことばを使うことが気になっていた。「死ね」「死んでやる」「消えろ」「吐きそう」とか。聞くたびに、「悲しかったの?」「どうしてそう思ったの?」と尋ねてはみるものの、このことばの激しさは、大人の責任だよなあとなんだか暗い気持ちになっていた。政治家の「かつてない」「異次元の」と、よりインパクトを与えようと大袈裟なことばをつかうところ、ことばがどんどん空っぽになっていく気がしてすごく嫌だった。そういう自分も、すごく嫌なことがあったとき、それを言い表すのに感情にまかせて強くて激しいことばを使ってしまって後で反省することも時々あった。そういうことをすでに言語化して、出版してくれていたんだということにすごく感動して本を借りたのだった。

 

図書館に行く前は絶対2週間でちゃんと読み切れるように1冊しか借りない、と決めて行ったのだけど、普通に3冊借りてしまった。この先2週間は読書ウィークにいたします。